ユラヌスはWRC滞在時期が長かったので、ご存知の方も多いかと思います。
彼女の今年の夏は、当クラブと付き合いの長い先生宅にて我慢すること、人間に従うこと、外の世界を知ることなどを一から学びなおすことに費やしました。
関係者が何度も足を運び、皆で成長の様子を観察・勉強しました。「もうたぶん、(条件付きで)大丈夫」という段階になり、最適と思われるお宅にWRC預かりボランティアを依頼。預かり初めての彼らも預かるまでに何度もユラヌスに会い、慎重に考えて決意してくれました。
家庭犬としての生活、愛情を受けて柔らかいベッドで眠ることを経験させてもらえて、日に日に家庭犬として落ち着いた表情になっていくユラヌス。里親さんが決まった際の生活が想像できる段階に入りました。
先日も書きましたが、当クラブは希望者の方を早い者勝ちでは決めません。
ワイマラナーは見た目が美しく、エレガントで高級な印象のある犬ですが、と同時に、大型の猟犬という本質があります。「次に犬を飼うなら保護犬から」という方が増えてこられて嬉しいな、と思う反面、人間側にある程度のスキルや可能性がないと難しい子もいるんです。
ユラヌスもそうでした。扱いを間違えればいろいろ危険だった過去を持つ犬はさらに慎重になります。犬の心の動きを読めるか、行動の先読みができるか。また、それについて今後も学ぶ気持ちが家族全員にあるか。非常におこがましい話ですが、たくさんお問合せをいただいた中からユラヌスに実際に関わった者たちで慎重に見定めさせていただき、「ここならば」というご家族を選ばせてもらいました。
ユラヌスは「ユラ」になり、そしてまた日に日にペットらしい表情になっています。
ユラにはたくさんの人が悩まされ、時には泣かされ、いろいろな人の時間と労力とお金を遣いました。それでも今、家族として迎えて笑顔になってくれる人たちがいることと、安心してソファで眠っているユラを見られたなら、この半年間のあれこれが報われた気がします。
多くのことを私たちに学ばせてくれました。
改めて、協力いただいたすべての方に感謝します。
ありがとうございました。
[訓練協力:ワンユニティ]
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